【ギックリ首（ぎっくり首）はなぜ冬に増える？寒冷刺激と急性首痛の深い関係】
朝起きた瞬間、首が動かない。
振り向いただけで激痛が走る。
そんな「ギックリ首（急性頚部痛）」は、腰のギックリ腰と同じく、突然の激痛を伴うつらい症状です。
冬や寒い環境で発症しやすく、多くの患者さんが同じ時期に訴えることから、寒冷刺激が大きな原因となっていることがわかっています。
■ギックリ首の本当の原因
ギックリ首は、首の筋肉・筋膜・靭帯が急に固まり、微細損傷が起こることで発生する「急性炎症」です。
普段から首肩にコリが溜まり、筋肉が硬くなっている人ほど発症しやすい傾向があります。
しかし、痛みの背景にはもう一つ重要な要因が存在します。
それが “冷えによる血流低下” です。
■寒さが首に与える3つの悪影響
寒冷刺激は、首の筋肉と神経に次のような負担を与えます。
①血管が収縮し、筋肉が酸欠になる
寒さで血管が縮むと、首〜肩に十分な血液が届かず、筋肉が酸素不足になります。
酸欠の筋肉は硬くなり、わずかな動作でも損傷しやすくなります。
②自律神経が乱れ、筋肉が緊張状態に
寒いと交感神経が優位になり、体は“緊張モード”に切り替わります。
特に首はストレスが出やすい部位で、筋肉が常に力んだ状態が続きます。
③冷気・エアコンがダイレクトに当たる
冬の外気、車のエアコン、寝ているときの冷え込みなど、首は環境の影響を受けやすい部位。
冷えた筋肉は柔軟性を失い、寝返りや振り向き程度の刺激でも痛みが発生します。
こうした条件が重なると、「ギックリ首」が起こるリスクが一気に高まります。
■どんな時に発症しやすい？
・朝起きた直後
・重い肩こりが続いていたとき
・寒い場所で長時間作業
・車の運転で首が疲れた
・冬のスマホ・パソコン作業が増えた時期
・くしゃみ、急に振り向くなどの小さな動作
特に「疲労 + 冷え + 不意の動作」という組み合わせが最も危険です。
■放置するとどうなる？
ギックリ首は自然に軽くなることがありますが、深層のコリが残りやすく、
・慢性的な首こり
・頭痛
・めまい
・腕のしびれ
・自律神経の乱れ
など、別の症状に発展するケースも多い症状です。
■ルート治療でギックリ首は改善できる？
はい。
ルート治療はギックリ首の根本原因である 深層筋のコリ（ルート） に直接アプローチする治療です。
・固まった筋肉を深層から解放
・血流改善
・神経の緊張を鎮める
・再発しにくい首をつくる
など、急性症状にも慢性症状にも対応できます。
特に冬場のギックリ首は“冷えで固まった筋肉”が原因のため、深層のコリを取り除くルート治療と相性が良いといえます。
■日常の予防法
・首を冷やさない（マフラー・ストール）
・湯船で肩甲骨から首を温める
・朝はゆっくり動き出す
・スマホ姿勢を見直す
・エアコンの風を首に当てない
冷えを防ぐことはギックリ首の最も有効な予防になります。
■まとめ
ギックリ首は「突然の痛み」というイメージがありますが、その背景には必ず 冷えと深層のコリの蓄積 が存在します。
冬に痛みが増えるのは偶然ではなく、明確な理由があるのです。
痛みが出たその瞬間だけでなく、
“再発しにくい首づくり”
が本当の改善といえます。
つらい首の痛みがある方は、早めにご相談ください。
